医療コラム
【基本の呼吸】
今回は「基本の呼吸」についてお話します。
呼吸にかかわる筋肉は、およそ20種類あるといわれています。
その中で主役を担うのが横隔膜です。
「基本の呼吸」とは、この横隔膜がしっかりと働くことです。
人間は、一日あたり約2万回の呼吸をしています。もし、主役でない横隔膜以外の筋肉が呼吸をサポートし続けるとどうなるでしょう。
呼吸が浅くなったり息苦しさを感じるようになったりするかもしれません。また、肩こりなどの不調をきたす原因にもなり得ます。
横隔膜を働かせるには、息を吐く時の肋骨の動きが重要です。息を吐くと脇下にある肋骨がへその方へ閉じていきます。
その閉じた状態を維持したまま息を吸うと、おなかが自然に膨らんでくるのです。
息を吸った時に背中や腰が反ったり、あるいはおなかが膨らまない場合は、横隔膜を十分に使えていない可能性があります。
当院の呼吸器リハビリテーションでは、横隔膜が十分に機能しない原因を模索しながら「基本の呼吸」ができるようにサポートしています。